好きと言えない。―悪魔と恋―【完】

歩斗から何となく視線を感じるけどシカトして、私は電話番号を控えて、明日にでも商談に持ち掛ける電話を繋けようと決意。



「…でも、このマンションとも、別れが近付いてるんだね」



色々な事があったこの部屋。

それがなくなってしまうなんて。



「思い出は、ちゃんと俺らが覚えてる。寂しがる必要はない」



でも、歩斗の言葉に救われた。

泣いた時。

2人で笑い合った記憶は、ちゃんと私たちの心にファイリングされてる。

本当、寂しがる必要ない。

部屋にすがる必要は、全くと言って良いほど、なかったんだ。