好きと言えない。―悪魔と恋―【完】

私と歩斗の入籍をした翌日に、道端で会ったからって報告してしまい、ここまで乗り込んで来たんだ。

歩斗にキレるし、私には手当たり次第に、鞄などを投げて来たっけ。

終いには“「売春して貰うから!」”って、馬鹿げた事を言って飛び出して、警察に職務質問されてた。

…生まれたら、どうなるの;;

考えただけでも恐ろしい。



「運動馬鹿に口止めさせといてくれない?」



「…わかった;;」



歩斗は苦笑いを浮かべながら頷き、エアコンを強めた。

湯冷めしないように、部屋は温かくしてたけど、夜は冷える。

妊婦になってから、極度の冷え性になった。