そう言って立ち上がった桐沢。



「……っ」

その表情はすごく苦しそうだった。



「おっと……大丈夫か??」

オレのほうに倒れてきた桐沢を支える。



「……平気や。悪いな」

「大丈夫じゃねぇだろ。そんなカラダじゃ動くのはムリだ。お前コイツより重症なんだぞ??お前も病院に行け」

「……病院には行かへん。たいしたコトないから大丈夫や」

「ダメだ。お前も病院に行くんだ」

「……大丈夫やて。それよりコイツを早く病院に運ばんと、コイツほんとに死んでまうで」

「桐沢、頼むから病院に行け。お前もこんなにケガしてるんだ」

「……わかったわ」