その一本の電話が、オレたちの運命を狂わせるコトになるなんて思ってもいなかった……。
「……わかった。なんかあったら連絡してくれ」
電話を切ったアイツは、唇をギュッと噛み締めた。
「どうした??」
「……いや、ちょっとな」
「なんかあったか??」
「……アイツが現れた」
「えっ!?」
「……アイツがこの街に、現れた」
「なんだって!?」
「……アイツ、あたしを探してるらしいんや」
「なっ……なんだって!?」
「……まだあたしの居場所は見つかってないみたいや。せやけどあたしの居場所が見つかるのは、時間の問題や」
