関西弁女はそう言って机に突っ伏した。



「……兄ちゃんから卒業するためにも、これ以上は兄ちゃんにも心配かけられん」

アイツはほんとに兄ちゃん思いなんだと、改めて実感した。



「おい。どこ行くんだよ」

4時間目が終わってすぐに、関西弁女はカバンを持って席を立った。



「……帰るんや。今日はひとと会う約束してるんや」

「そうか。気をつけて行けよ」

「……ああ。じゃあな」



関西弁女はそのまま帰って行った。

ひとと会う約束か……。



一体誰に会うんだろう。

……なんて気にしてる自分がバカバカしく感じる。