「ちょっと! なんでいきなり閉めるわけ?」


よ〜く、聞き覚えのある声。それが、さっき一瞬だけ見た姿と被る。
何故? と思いながら、ドアを開けた。


案の定、そこにいたのは空だった。


「空? えっ、なんでここに……」


陽の当たるベッドの上、壁に張ってあるポスターが透けて見えるほどに、存在感の薄い空が座っていた。


(えっ!? 透けて……る)


ニコッと笑い、空が言った。


「とりあえずさあ、お茶でもしない?」