その夜も富田には酷だけど、なかなかの客入りだった。 いつも以上に眉間のシワが深い富田の憂い顔は、女性客たちの嬌声を誘ったが、本人は痛みでそれどころじゃないハズだ。 …シャカ、シャ、カッ…シャ…シャカ… 今夜、キンさんは非番で、キンさんのサブにつけた佐々木がパントリーでシェーカーを振っていた。 期待以上の物覚えの良さで、メニューのドリンクは一通り作れるようになった。 ただ、まだシェイカーの音がぎこちない。