エレベータホールはすでにお客でいっぱいだった。 通りで配ったフライヤーを手にしたお客の声と笑い声が、エレベータホールの天井に反響する。 ざっと見ても、もうすぐ満員電車並の混雑になるだろう… 「アズっ!なんでエレベータホールに整理の人間がでてないんだ!」 オレはアズに指示を促した。 「すぐ行かせます…青木さん、武藤さん、エレベータホールの整理、お願いします」