ゆっくりと目を開けた。

痛くもなんともないし、血が出てない。なんで…?

ふと、視線を上にした途端に誰かが倒れているのが見えた。よく見ると、その人は見慣れたお父さんだった。

「お、とう、さん!?いや、だよ…!?ねぇっ!!」
「…千夏、怪我は無いか?父さんは平気だから。な。」
「ごめ。ごめ、んね?」

自然とその言葉が出てきた。