「じゃあ帰ろうか」




健人先輩に言われ、あたしは「はい」と言った。




「あ」

 


そして重大な事を思い出した。



「あの・・・今あたし先輩と付き合ってるじゃないですか・・・」

 

自分で言って恥ずかしくなった。



「お母さんに言わなきゃいけないんですよ」


「・・・何を?」

 

健人先輩は不思議そうな顔をしている。



当たり前だよねー。



「付き合ってることを」



「え?!」

 

健人先輩が大きな声を出した。