不覚にも可愛いと感じてしまった。



「…なんで顔は普通なのに耳だけ赤くしてんの。」


意地悪をしてみる。

葵君が可愛いのが悪いんだもーん。



「はっ?!赤くなってないわ!」


「はいはい。さっきの言葉ありがとね~。」


どうせ後輩としてのお世辞に決まってる。

モッテモテのイケメン様の葵君が

うちのことで赤くなるなんて


ありえないもの。



「ーーっ!本気言うてるやろー!
…もういいっ。今日は帰るで。」


そういうと葵君は


お疲れでした、と言いながら

そそくさと部室を後にしたのだった。