あなたに出会えて


 ガラッと引き戸が開き、私はびくっとした。

「あっれー、何してるの?西野さん。」

 先生に呼びかけられ、振り返る。私の目は涙でいっぱいだった。それに気付いた先生が私の元へと寄る。

「ど、どうしたの?えっ?はっ?何この紙屑。顔も血が出てるわよ。」

 先生はあわてふためく。

「先生。」

 歩が先生を呼ぶ。

「なに?」