あなたに出会えて


 頬がじんじんし始める。血が出ているのに気付いても、投げるのは止まらなかった。

 ノートを破り、丸めて投げる。笑いながら。

「・・・やめて。」

 やっと出た小さな言葉。

「ん?ごみ箱が喋ったぁ。気持ち悪っ。」

 姫佳はそう言って、自分の席へと戻った。戻ったと同時に予鈴が鳴る。先生にバレない為なんだろうか。