あなたに出会えて


 先輩のおいでよって言葉を信じて、体育館裏に向かうことにした。

 幸い、今いるトイレの場所と体育館はそんなに離れていない。ゆっくりとトイレの扉を開き外に出た。こそっと廊下を覗くと、誰もいる様子はなかった。

 今いる校舎は理科室や、音楽室があるような校舎。使われていなければ空き教室となっている。

 階段を一つ降り、廊下から教室の様子を伺った。誰の声もしない。小走りで廊下を抜け、体育館へと向かった。

 悪いことをしている気がして少し罪悪感が走る。でもそれと同時に、少し胸踊っていた。

 体育館に付き、裏に回った。体育館の裏は壁で、外から誰かに見つかることはなかった。

 足音をたてないように向かうと、優奈先輩は携帯をいじりながら座り込んでいた。

「ん?あっ、朱莉ちゃん」

「こ、こんにちは」

 なんて声をかけていいのかわからなかった。