あなたに出会えて


 広がる視界に映ったのは体育館の床。

 あれ?誰も居ない?

 さらにもう少し視界を広げようと覗き込むと、体育館の中心に男物の制服を着た誰かが横たわっていた。

「えっ」

 思わず声を出してしまった。小さな声だったけど、静まり返った体育館には充分に通る声だった。

「ん?誰か居るの?」

 倒れていた人物が上半身だけを起こしながら問い掛けた。聞いたことのある声。