あなたに出会えて


「あぁ、泣かないで。そうだ、元基呼ぼう。あいつも探しに出たんだけど、どっか行っちゃったんだよね」

 携帯を取り出し、電話を掛け始めた。

「もしもし?あんたどこ行ってんのよ。えっ?靴箱?なんでそんなとこ行ってんの?保健室から近いトイレに居るから。そう、そっち。早く来て。じゃあね」

 最後の方は早口だった。

「もうっ。あいつ靴箱にいるって。学校で迷子にでもなってんじゃないのって感じだよね」

「ふふっ」

 乾いた笑いをする。今は本当に笑えない。

 何がおきたのか、今になって鮮明になってくる。