「ねぇってば。」 久美は背中を押すように、足で蹴ってきた。 「あっ。」 その反動でトイレに顔をぶつける。 「あはっ、トイレとキスしてる。」 笑いながらポケットから携帯を取り出しているのが横目で分かった。写真でも撮るつもりなんだろう。何か操作しているようだった。 「ねぇ、何やってるの?」 そのときトイレの入り口の方から、低い女の声が聞こえた。