確かに我が儘で甘えん坊なところがある千歳。
それは確かに懐いた人にしか出さない千歳の一面だった。
「お前の中は優羽、優羽ばっかりだ。
少しは視野を広げて見ろ。だから気づかねえんだよ」
お兄ちゃんがずっと何も見ないでいくのを許さない、といったのはこのことだったんだ。
千歳はこのまま何も見ずにいると、自分自身の変化にさえ気づかずに、大切なことを見落として、自分自身を壊してしまうかもしれない。
だから、お兄ちゃんはあんなにも千歳に怒ったんだ。
「ごめ、ん・・・」
千歳の瞳からまた、ポロポロと涙が溢れては落ちていく。
「ごめん、ごめんっ・・・」
謝り続ける千歳をお兄ちゃんは優しい瞳で見ながら、頭を撫でた。


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