「無自覚なところもお袋ゆずりだな。」




「え?」




「気にしなくていい。」




よく分からないと言おうとする前に、お兄ちゃんはまた笑って歩き出した。




「あっ、お兄ちゃん!待って!」




私は先を行くお兄ちゃんを追いかけた。