繁華街の路地裏をお兄ちゃんと入る。




空は暗く、闇のようで、あの日のことを思い出す。




私はあの日、寂しそうな男の子を見つけた。




「もうすぐだ・・・」




「うん・・・」




お兄ちゃんの言葉に頷いて、どんどん歩みを進める。




一歩一歩出す足はなんとか落ち着かせて、でも、心の中では早く早くという気持ちが私を急かす。




そして、人影が見えた時、私は息を飲んだ。