チッと舌打ちをして、ガタリと立ち上がる。



「優羽、行くぞ」



心配そうな顔をした優羽にそう告げると、俺の言葉をわかっていたように真っ直ぐな顔つきに戻り、コクッと頷いた。



「あとはあそこだけだ」



「・・・うん」



「琴、総長が2人とも抜けて悪ぃ。でも、どうしても優羽は必要だからな。何かあったら頼むぞ・・・」



優羽を見たあと、琴を見てそう言うと琴は真剣な顔で頷いた。



俺はそれを見届けて、優羽と部屋を出た。