「筴に電話しろ」



「ああ」



琴に医者をしている筴に電話をかけさせる。



「アオ…!」



悔しそうにアオの手をギュッと握る優羽を見る。



アオの体はボロボロで、骨も折れてるかもしれねぇ。


由樹が軽く応急処置をする。



その様子を見ながら、俺は無意識に手を爪がくい込むほど握りしめていた。



大切な仲間を襲った蛇鬼に。



助けてやれなかった自分自身に。