下っ端1人が30人もの男達相手に戦うのは厳しい。



それでも…



「まだっ…だ…」



殴られても蹴られても立ち上がるのは、蘭蝶のため。仲間のため。



「ハッ…バッカじゃねぇの?」



「面倒くせぇなぁ……これで終わりにしてやるよ」




そう言った男は持っていた鉄パイプを振り下ろした。


いつもなら避けきれるのに、痛みで体が動かない。



立っているだけで精一杯だった。



総長…すみません…。



男はギュッと目を閉じた。



[観客side〜終〜]