『屋上に行ってるところだけど…どうかした?』 私は重い体を上げて、ゆっくりと歩き出した。 「いや、やけに遅かったから」 『ごめん。ジュース買いに行く前にトイレ行ったら混んでて…』 慌ててついた嘘。 罪悪感が胸の中を支配する。 「ならいい。早く来いよ」 『うん』 電話を切って、ポケットに入れた。