「怪力」



「ほっとけ」



航に厭味を言われ、私は頬を膨らます。

あれはでもたまたまで、“怪力”ではない筈だ。

私は隣に立つ航を睨みながら、番号を呼ばれ、一緒に取りに言った。



「重いぃ゛ー…」



ラーメンは見た感じでは3人前。

かなり重い。



「…はぁ。お前はどうして腕力はない」



航はグチグチと言いながら、自分のカツ丼と一緒にラーメンを運んでくれた。

私は「ありがとう」と言いながら、航について行く。



「ペンギンみてぇ」



すると飛鳥が、クスッと笑った。

私は自分の事とは気付かず、航の隣に座り、ラーメンを勢い良く食べる。