どんどん火照る頬が熱くてたまらないのを
彼は気付いているだろうか…。
「でも、守ってあげたくなるような…男心をくすぐる女性なんですよ、あなたは。」
「からかってる?」
「まさか。バイトの男共の中ではあなたはけっこうランク上位なんですよ?」
「ランク?」
「あっ、いや…
誰が一番可愛い?みたいな話しの流れで…」
繋がった手から彼の緊張が伝わって
私まで恥ずかしくなる。
「私のいない所で悪口ばかり言ってんじゃないのぉ?」
からかった私に彼は慌てながら首を横に振った。
「反対です。若月さんの事が超タイプっていう話しをしてるだけ。」
悪戯に笑った彼。
恥ずかしさの頂点に達した私は口一杯に空気を溜め込んでわざとふて腐れた顔をして見せた。


