「最近、家にいても化粧してるよね…?」
急に何を言い出すのかと思えば…
「一応、結婚してからメイクを休んだ事は数える程度しかありませんけど?」
「じゃあ、化粧を変えた?」
さっきから…何なの?
私が面倒くさそうに小首を傾げると
「よく分かんないけど、『女』を意識してるように思えるのは俺だけ?」
淡々と聞いた大翔の言葉に、思わず持っていた食器を落としそうになる。
「な、何言ってんの?
意味わかんないんだけど…」
冷静を装いながら横目で大翔の顔を盗み見る。
いつになく、しつこい会話は
絶対に私の異変を感じ取ってる証拠かもしれない。


