「えっ…?」 「正直なところ、まだ帰って欲しくないだけです。」 「…なんで?」 「…だって、ホントは旦那さんとうまくいってないんでしょ?」 「そ、そんな事…」 「寝ながら『離婚する』って何回も言ってた…」 図星をつかれたせいか、そんな寝言を聞かれた恥ずかしさからか 酔いも覚めた顔が一瞬で沸騰したように熱くなるのを感じた。 「俺、あなたみたいに弱い女性に弱いんです。」 弱いだなんて… 言われ事もない言葉。 久しぶりの『女の子扱い』に胸がキュンとなる。