「若月さん?大丈夫? そんなに体調悪い?」 「いや…だいじょうぶ。」 「どこか休める場所を探しますね。」 「大丈夫だよ。」 遠慮する私の声なんか、小関君には届いていなくて彼の拾ったタクシーに乗り込む。 このまま、家に帰るのかな…? 遊び足りないわけじゃない。 家に帰った時の大翔の反応を思えば、淋しいだけ。 車の揺れがやけに心地好くて、眠った私が次に目を覚ましたのは、どこか知らない部屋のベッドの上だった。