ホントに…こんな奴のどこが良かったのか… 結婚を決めた頃の自分に聞いてみたいわ。 「とにかく、私の気持ちは変わらないから。」 返事も聞かずに寝室に行き、寝ている千歌に頬を寄せる。 「千歌だって私と二人のほうが幸せ…だよね?」 返事の代わりに耳元で聞こえる静かな寝息。 この子がいてくれるなら… こんな仮面夫婦にいつでも終止符が打てる。 きっと…離婚した先には心の平穏が待ってるに違いない。