「生活のためにバイトに行ってるんですが…」 冷静を装いながらも、お義母の余計な口出しに腹の底が煮え繰り返るような思いをフツフツと感じていた。 「どんなに旦那の稼ぎが悪くてもやりくりするのが妻の役目なのよ?」 …うるさいな。 返す言葉がたくさんありすぎて何から言えばいいのか分からずに黙っていると 電話口から聞こえるお義母さんのため息。 「失礼ですが、今の大翔の稼ぎじゃあ来年から千歌を幼稚園に通わせるのが無理なんです。」 できるだけ冷静な声色で。