「お父さん、お母さん…」
純白のウェディングドレスに身を包んだ千歌は
親の私でさえ初めて見るような
凛々しく綺麗で落ち着いた表情をしていた。
「千歌、綺麗よ…」
息をのんだ私の横で大翔は千歌の姿に言葉さえ出ずに頷いていた。
「式を挙げる前にお父さんとお母さんに話したい事があるの…」
少しだけ涙ぐんだ娘の幸せそうな表情を見ているだけで
もう胸はいっぱいだった。
「私、お父さんやお母さんみたいな夫婦になるから…
お父さんとお母さんは私の理想の夫婦だよ。」
千歌がそっと大翔の手をとり、大翔に似た人懐っこい笑顔を見せると
大翔は我慢していた涙が一筋、頬を走らせた。


