「私がホントにそんなキレイな物なら良かったけれど…
もしも、その蝶々を捕まえていたら君は標本にでもしてたの?」
私の問いにしばらく考えこんでいた彼はやがて「ハハッ」と声をだして笑っていた。
「いや、標本になんかできなかったと思うよ
きっとキレイすぎて…
俺はきっと自分から逃がしていたかもしれない…」
「そっか…」
「きっとそうだね。
俺はきっと、あなたの事もいずれは逃がしたくなっていたかもしれない…」
「その気持ち…分かるよ。」
「…えっ?」
もしも、大翔が私にプロポーズをしてくれなかったら…
私は無理矢理、彼の手を引いた事を後悔していたかもしれない。


