「大丈夫だよ。」 優しく笑う彼に私は疑いの眼差しで覗きこんだ。 「親なんか関係ないだろ…大切なのは俺達の気持ちだ。」 「でも、私は怖いよ…」 「俺がなんとかするよ。 今までは親のおかげで良い大学まで進ませてもらって良い職場につけた。 だから、母さんや父さんの言うことは絶対だった… けど、言いなりになってお前を手放すことになるなら 俺は親よりもお前をとるよ?」 「…ホントに?」 「ああ。 だからお前ももう絶対に他の男の所になんか行くなよ。」 そう言われて、小関君の悲しい目を思い出した。