やっぱりデートの定番は映画かな?
渋る彼をよそに以前から気になっていた映画を見に行って
渋ってたくせに、私よりも楽しんじゃった彼は少しだけ笑っていた。
次は同ビル内のカラオケ。
やっぱり渋りながら入店したものの…
案外、マイクを離さないのが笑えた。
「次は夕飯食べに行きましょう!!」
「今日はこのくらいにしておかないかい?」
少し疲れた表情の彼だけど、私は気分が良かった。
「今日はって事は次もありってとらえていいですね?」
「ほんと…君には負けるよ。
今朝、失恋したばかりなのに君といたらその余韻に浸る暇さえないんだから…」
「失恋の余韻なんていらないじゃない。」
「…君の名前は?」
「大塚小春。小春って呼んでいいよ。」
「俺は…」
「知ってる。大翔さんでしょ?」
「ハハッ…ホント君には敵わないな。」


