「それくらいの事を知ってたからって…」
「十分ですよ。
だって世の中にはナンパされて初対面の相手とエッチしたりする人だっているんですから。」
「そんなのと一緒にはなりたくない。」
「ただ比較しただけです。
そんなにお互いを知らないのが嫌ならこれからデートしましょう?」
呆気にとられてる彼を無理矢理どしゃぶりの雨の中へ連れ出した。
「どうせ今日は仕事、午前中だけでしょ?」
「な、なんで知ってるの?」
「何年も同じパターンですからね。
毎週、この曜日だけはうちの店に寄った後は帰るじゃないですか。」
苦笑いを返す彼の手をぐいぐい引っ張る。


