・・・・美由は教室のドアの前に立つ。




転校先の学校に、今日から通うのだ。




自己紹介前に、緊張が隠せない。




新しい先生が緊張をやわらげてくれる。







私は・・・・あの時決めた。





みんなの分まで生きる。





それだけ。






なんども自殺を考えたけど・・・・



やっぱり人間は、
死に直面すると怖くなって何もできない。




結局転校することになった。




だって・・・・
あの学校のみんなは・・・・もう。




あまり過去は考えないようにしよう。





新しい教室に美由は入った。




生徒たちの目が、美由に一斉に向けられる。





「XX中学校から来た、河野美由です。
短い間だけどよろしくお願いします。」



一時的に沈黙になったが、
先生の合図で拍手が起こる。





美由は席に着いた。




やがて生徒たちはしゃべりだす。




友達・・・・できるかなあ。






「美由ちゃん・・・・だったっけ?
よろしくね。」



隣にいた髪の長い女の子が
声をかけてくれた。




「あ・・・よろしく、ありがとう。」