下を向いて涙を拭う真希の顔には、うっすら笑顔が見えた。 真希の家の前に着いたあたし達は、いつものように手を振り別れをつげる。 『じゃあね、真希。また学校で』 そう言って振る手は少しぎこちなくて、そんなあたしの不安な気持ちを読み取ったのか、 『麗奈、あたし大丈夫だから・・・家ではちゃんと笑えるから』 と真希はピースサインを作って見せた。 .