勝手に興奮してる私に気づかず、穏やかな笑顔を向ける。



「よくできました!!」



神崎陸が私の頭よしよしってしてくれたんだ。



「何?なんのこと?」



訳わかんないまま、犬みたいになでられてる私。



「さっき筆箱に手紙入れたの、俺!また騙されたら、説教してやろうかと思って。」



神崎陸は、茶色い髪を触りながら、天井を見た。





「もう!!結構へこんだんだから。しつこいいたずらだなって。」



ドキドキを隠すのが大変だ。



「はは!ごめんごめん。もうあんなのまた来ても騙されんなよ!」



やっと目を見てくれた神崎陸が、大好きな笑顔で笑う。




「うん。わかった。ありがとうって言えばいいのかな?」



背の高い神崎陸を見上げる。


「そうだな。これで、もう騙されないだろ?でも、本気の手紙の場合困るなぁ。」


前髪を触りながら、ちょっと困ったような笑顔の神崎陸。