どこをどう取っても、私の理想そのものだった。
冷たい口調も、えらそうな態度も。
ちょっと寂しそうなその目も。
実は、笑うとかわいかったりするんだ。
「今日から、教育実習に来たんです。里中まこです。」
きょとんとしたその顔に笑顔が!!
ほら。
想像した通り、ううん、もっともっと素敵な笑顔。
「ふふん。あっそ。このクラス真面目だから、やりやすいんじゃね~?」
冷たい口調の中にある優しさも、
悪ぶった態度に隠した照れ屋な所も、私の心を揺さぶる。
流し目でチラっとこっちを見ながらそう言ったあなたに、
不覚にも恋に落ちてしまいました。

