陸の処分は、停学で済んだ。
3日間の自宅謹慎。
決め手になったのは、私が勉強の為に授業を録音していたMDだった。
そこには、城山の暴言の全てが記録されていた。
校長は、城山の嘘の報告を信じ切っていた。
そのMDで、今日の出来事を説明した城山の嘘が全て明らかになった。
誰もが、陸に同情の目を向けた。
急に態度を変えた校長を、教頭先生は睨みつけた。
「確かに、これはひどいですね。神崎君の気持ちもわかります。ですが、暴力を振るうということは許されることではありません。」
校長は、「なるべくこのことは広めないで欲しい」という交換条件を付けて、
陸を退学にはしないことを決めた。

