色とりどりの珊瑚礁。 揺れる海藻と戯れる様々な魚の群れ。 単独で海を渡るサメ。 群れを成してゆっくりと進む小さな魚。 「そういえば海底都市に来るのは初めてだったな……」 海に浮かぶ人工太陽が世界を照らす。 温かく力強いそれは本物の太陽にも劣らない。 「良いね、欲しいね…… なんて不粋なセリフは止めておこうかな」 この世界にある全ての宝を。 廃陸の旅団のスローガンではあったが、ジンはそんなものを鼻で笑い飛ばすのだった。