私は立っていて、聖は座っている。
なのに、形成逆転。


「いい加減、張り替えてよ!何時何処の床が抜けるか分からないもん!」

「鶯だって…、」

「あれは鶯じゃなくて、もはや蝉だもん!聖のドケチ!」


スイッチオンした私の怒りのボルテージは上がっていた。

それに対して聖は静かにこちらを睨んでいる。


「あらあら、桜嘉さん。何かあったんですか?」


東仲さんが台所から日本間に顔を覗かせた。