日本間を通って、部屋に行こうとすると聖の姿が見えた。

「ちょっと、聖!」

「…あんだよ、騒がしいな。」

テーブルに肘をついて、居眠りをしていたらしい聖は機嫌が物凄く悪い。

悪いタイミングで話しかけてしまった…。

気付いた時にはもう遅い。


「あ、いや別に…。」

「用も無いのに僕を呼んだのかよ。良い度胸だな?」

「床がっ。」

「床、だぁ?」


凄むように眉を顰めたその顔は、般若のように恐ろしい。