(えっ、私まだ開けてないよ!?) びっくりして思わず下を向いていた彼女は顔を上げる。 目の前には見知らぬブレザー。 そして、そろそろともう一段階顔を上にあげると、そこにはとてつもなく格好いい男子がいた。 おそらく、彼をみたら誰もが顔を赤くし、彼を食い入るように見つめるだろう。 それくらい端正な顔立ちをしていた。 が、しかし……… (うわっ) 彼女は彼をみた次の瞬間には思い切り顔を逸らし、彼に向かって軽く頭を下げると、猛ダッシュで彼の横をすり抜けていった。