階段を駆け上がって4階へ


そしてクラスの中に入る


もうクラスの中は目的の人達しか居ない


「...北野さん、なにか忘れ物?」


「...そうね、忘れ物...」


ある意味で忘れ物?


あたしを殴って蹴った人全員の頬をビンタした


「痛い!!何するのよ!?」


「それはこっちの台詞。あんたらがあたしにしてきたことのお返しよ。本当はもっとしてあげたいけど。訴えられたら堪らないもの」


「何...?あたし達は証拠を何1つとして残してないわ!!」


勝ち誇ったように言う女


「証拠...?それなら十分あるわ」


「な...何よ!!」


「前、屋上で助けてくれた先輩の証言とあたしが今までついた傷を見れば信じざるを得ないでしょうね」


「ッ...」


豆鉄砲を喰らったような顔


あー、傑作よ


写メってクラス全員に送ってあげようかな


「...また同じ思いをしたいの?」


「それはこっちの台詞。またあたしをいじめようって?」


「それはしないわ。あんたは河野君と別れたもの」


「そんなの、もう1度付き合うに決まってる」


「は...?」


「あたしだって聖夜が誰よりも好きだから。だから...誰にも聖夜は譲れないし渡さない。あたしがずっと...聖夜と一緒に居たいから」


「...クスッ。そんなの言って、もう2度と恋出来ない顔にしてあげる!!」


「ちょ、やめなって!!」


仲間が止めたのに、1人の女子だけはあたしの顔を殴り続けた


あたしは...全然痛くなかった


そんなことよりも、聖夜と別れた方が痛かった