キミへ


「次、女子騎馬戦じゃん?」

「最後の飾り、がんばれ!!」



…正直言っていいっすか?

マジでやりたくないんすけど。



「千嘉ッ! 泣き止めッ」

「無理だぁ〜〜っ」

「はぁ」

「杏菜? 大丈夫?」



ぼーっとしてたあたしに玲音が声をかけてきた。



「あ…? あぁうん」

「……マジで大丈夫?」

「大丈夫だって」



ただやりたくないだけだし? ちょっと現実逃避してただけですが、何か?



「目で訴えんなっつの…」

「あはっ?」

『女子の皆さんは集まって下さい』



何? 強制参加?

あー…、そーいやさっきの男子んときも誰もいなかったなぁ…。