キミへ


………。

あたしホント、どうしちゃっただろう。



「さっきの笑顔は、ヤバイよね…?」

「あっ、見つけた!!!」



その声にかなりドキリとして顔を上げた。



「杏菜杏菜杏菜ぁ〜〜!!!」

「!!?」

「早くおいで杏菜! 盛り上がって来たから!!」

「えっ!? ちょっ、2人ともっ?」



されるがままになるあたし。

ホント、人の話を聞かないっつーか、主語がないっつーか……。



(まぁこんな2人だから許しちゃってる自分もいるんだけど…)



自嘲的な笑みを浮かべて目の前を見た。



「…え」