キミへ



「えー…。何これ?」



教室に入って第一声がそれだ。

だって、教室内は見事に文化祭モード。

その前にある体育祭を無視して文化祭一色に染まっていた。

てか、何気みんなヤル気満々じゃない?



「あ、杏菜ー」

「おっはよーう」



挨拶してくれる2人に『おはよ』と返して、近くにあった椅子に座った。



「杏菜……」

「ん?」

「杏菜はサボる気満々だね」



苦笑いしてあたしを見る2人に、『手伝った方がいいかな?』と問い掛けた。



「んーん。もう少しで終わるし」

「いいよ、見てて」



もうここからあたしは不参加決定だった。