キミへ



早速、教室に入って興奮気味に言う千嘉ちゃんにあたしは苦笑いした。

まぁ、男子のウケもよろしく文化祭の出し物は『男女混合ホスト』に決まった。

その日の夜、不意に來亞が文化祭の話題を出してきた。



「は?」

「いや、は?じゃなくてさ。文化祭だよ」



親2人は何やら残業があるとかで遅くなるらしいが、どーせ2人で何かしてるんだろうと追求しなかったが。



「文化祭が、何?」

「杏菜んとこ何やんの?」

「……、男女混合ホスト」

「え、マジ?」



心なしか輝いて見える來亞の顔。
コイツまた可愛い女探しにやって来るな。



「来なくていいからね」

「何で? てかまだ何も言ってないよ」

「アンタの顔が語ってる」

「あはは」



笑い事じゃないっての。